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首相官邸 Prime Minister of Japan and His Cabinet
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平成29年5月22日ボストン・コンサルティング・グループ年次経営総会 安倍総理スピーチ

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 皆様こんばんは。東京へようこそ。安倍晋三です。
 世界広く企業経営を指南するBCGの幹部が1000人近くも、それも御家族と御一緒にお見えになったと伺い、歓迎にまいりました。
 東京の夜、とても明るいと思いませんか。でも、CO2の排出は増えていません。なぜなら、LEDの導入は世界のトップレベルです。そして、何より街の中に星が多いんです。東京にはミシュランの星がついたレストランが世界最多の227軒もあります。
 安倍政権になり日本は大きく変わりました。今日は皆さんが、地方でのチャンスや魅力について討議したと伺いました。地方には多くの資源や資産が埋もれており、注目していただきたいと思います。

 アベノミクスにはインバウンドで二つの大きな目標があります。訪日外国人客の増加と日本への直接投資の増大です。
 私の前の内閣では、訪日外国人客は年に800万人でした。政権発足直後に、ビザ要件の免除や緩和、免税制度の改善を断行しました。日本国民のおもてなし運動も相まって、昨年には2400万人、4年で3倍に増えました。日本各地にある私たちでさえ気付かない景色や味が世界に広まっています。2020年には訪日客4000万人を目指しています。

 一方、対日直接投資の方は伸び悩んでいます。2020年までに投資残高で35兆円を目指していますが、2015年末時点では3分の2の24兆円です。対日直接投資の低さは何年にも及ぶ課題です。
 日本は、遠い、閉鎖的、高いと見られているのかもしれません。

 しかし、私は、外国ビジネスにとっても魅力的な環境でなければ日本の発展はない、日本の制度を外国ビジネスの立場に立ったものにすべきと考えています。だから、皆さんの意見は大歓迎であります。
 アベノミクスでは、この4年間に法人税の実効税率を引き下げてきました。昨年の4月からは20%台になりました。来年度にはドイツ並みにまで下がります。
 日本はEUとのEPA交渉も進めています。合意が成立すれば、欧州企業からの日本への投資環境は一段と改善します。

 実情を見ると、日本にはイノベーションを生む要素があふれています。優れた素材や技術を備えた中小企業。試作品をきめ細かく短時間に仕上げる。また、加工する中で性能の向上を自ら提案しながら部品を仕上げていく。サポーティング・インダストリーの層の厚さは、他国に類を見ません。
 加えて厳しい目をもつユーザー。これらが海外からの優れたリソースと結びつくことで、革新的な商品が生まれてきました。
 化粧品のロレアルは日本の顔料メーカーの技術を応用し、それまでになく鮮やかな色の口紅やファンデーションを実現しました。また、日本人の肌を研究してアジア向けのBBクリームを開発しました。アジア中で人気を得ているそうであります。
 観光分野でも新展開があります。香港のミンリーコーポレーションは、破綻した蔵王の温泉旅館竹泉荘(ちくせんそう)の経営権を取得し、タイやシンガポールで培ったスパ・リゾート経営のノウハウを投じました。その結果、日本の伝統文化とうまくとけあい、お客は国内外から集まっています。
 私は挑戦を阻む壁を打ち破り、イノベーションを生み出す環境づくりを進めていきます。最近アップル社は、横浜に開発拠点を立ち上げました。再生医療・遺伝子医療の分野では、製品の承認プロセスを速めた結果、最先端の研究開発拠点を日本に設立する米国ベンチャー企業が現れています。
 優れた品質の代名詞であるMade in Japanは、世界で経験を重ねた外国企業の手で、Created in Japanとなり世界に伸びています。

 日本は遠いでしょうか。欧米から遠いか否かではなく、日本は成長センターであるアジア市場へ最も近いゲートウェイです。日本を新しい製品やサービスを生み出すイノベーションのチャンスにあふれた場として、皆さんに見直していただきたいと思います。
 日本は外国人に閉鎖的か。私はこの点を変えつつあります。高度人材の場合にはビザを10日以内に発給します。人数の制限もありません。また、日本での居住年数が1年であっても永住許可申請を可能にする、日本版高度外国人材グリーンカードを創設しました。
 最後に、日本は高いでしょうか。日本のホテルの料金を欧米と比べてみてください。オフィス賃料を香港や北京と比べてみてください。東京から地方へ行くと、値段は格段に下がります。緑も格段に増え、空気もきれいです。治安の良さやインフラの信頼性のことは、皆さんよく御存じでしょう。

 日本には、東京だけでなく地方にも多くのチャンスがあることを皆さんに実感していただきたい。その実感を世界の企業経営者にお伝えください。
 最後にもう一つ。前回この会議が日本で開かれたのは34年前と伺いました。次回が34年後では余りにもこれは悲しい。寂しいと思います。BCG幹部会議を再び日本で開いてもらいたい。皆さんを私たちはしっかりと歓迎いたします。
 御清聴ありがとうございました。

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